硬質クロムメッキ代替が求められる背景

摺動部品には、高い耐摩耗性、耐食性、なめらかな表面性状が同時に求められます。 一方で、六価クロムに対する規制強化や保全コストの上昇により、環境面・技術面の両方で優位性のある代替手段が必要とされています。

01

環境規制への対応

六価クロムを用いない表面処理は、規制対応と環境負荷低減の両面で検討価値があります。

02

摩耗・腐食への耐久性

油圧シリンダーや摺動部品では、摩耗と腐食の双方に耐える皮膜性能が求められます。

03

長寿命化と保全コスト

部品寿命を延ばすことで、交換・再処理・設備停止に伴うライフサイクルコストの低減につながります。

Rockit 401とは

Rockit 401(ロキット401)は、耐摩耗性と耐食性を両立するレーザークラッディング用の合金粉末です。 レーザクラッディングによる施工で、55〜58HRCの表面硬さが得られます。

林電化工業では、このRockit 401を用いたレーザクラッディング施工により、硬質クロムメッキの代替となる表面処理をご提供しています。 施工後の仕上げ加工まで見据えて、使用環境に合わせた仕様を検討します。

粉末選定
レーザー施工
仕上げ加工
使用環境へ
Rockit 401を用いたレーザクラッディング施工イメージ

硬質クロムメッキとの違い

硬質クロムメッキ品とRockit 401施工品の表面状態を比較したイメージ
従来表面と、Rockit 401によるレーザクラッディング後の仕上げ面を想定した比較イメージです。

従来の硬質クロムメッキ

  • 長年使われてきた一般的な表面処理
  • 六価クロム規制への対応が課題
  • 摩耗・腐食環境では寿命管理が必要
  • 膜厚、密着性、欠陥リスクが検討点

Rockit 401 + レーザクラッディング

  • より厚い皮膜を形成しやすい
  • 母材と皮膜が冶金的に結合
  • 気孔や割れのリスクを抑制
  • 耐摩耗性と耐食性を両立

Rockit 401を選ぶメリット

より厚い皮膜

摺動・摩耗が大きい部位でも、余裕のある肉厚で対応できます。

強力な冶金的結合

母材と皮膜が冶金的に結合し、剥離に強い表面層を形成します。

欠陥リスクを低減

緻密な皮膜により、気孔や割れを起点とした劣化を抑えます。

環境に配慮したプロセス

六価クロムを用いないため、規制対応と環境負荷低減の両面で有利です。

耐摩耗性と耐食性

摩耗と腐食の双方が問題になる過酷環境に適します。

肉盛り性・加工性

施工後の旋盤、研磨、バフ仕上げまでを見据えた対応が可能です。

Rockit 401の用途例となる油圧シリンダーとピストンロッド

主な用途

鉱山、建設、石油、ガスなど、さまざまな産業で使用されるシリンダーや摺動部品に適しています。 使用環境、要求硬度、膜厚、母材、仕上げ条件をもとに施工仕様を検討します。

  • 炭鉱のルーフサポートシリンダー
  • 油圧ショベルの油圧シリンダー・ピストンロッド
  • 各種建設機械・産業機械の摺動部品

技術データ

Rockit 401の代表的な成分、粒度、被膜硬度、高温硬度、摩耗・腐食特性を整理しています。 実際の施工仕様は、母材、膜厚、仕上げ条件、使用環境を確認したうえで検討します。

粉末材料の特性だけでなく、レーザクラッディング施工後の皮膜状態と仕上げ加工まで含めて評価することが重要です。

Rockit 401の合金粉末とレーザクラッディング断面サンプルのイメージ
合金粉末とクラッド層断面を想定した技術データ用イメージです。

代表的な化学成分(%)

FeBal.(残部)
C0.15
Cr18
Mo0.5
Ni2.5
その他< 3

代表的な物理特性

粒度範囲53〜180 μm
被膜硬度55〜58 HRC

高温硬度(Hot hardness, HV)

室温(RT)620 HV
200°C520 HV
300°C500 HV
400°C490 HV
500°C480 HV

摩耗・腐食特性

摩耗性ASTM G65 Method E
60〜65 mm³(摩耗体積)
耐食性ISO 9227 NSS
5,000時間以上(Rp 10)

試験サンプル:Rockit 401をスチール基板上にレーザクラッディング。数値データはメーカー資料に基づく代表値であり、施工条件・形状により実測値は異なる場合があります。

5,000時間を超える耐食性評価

ISO 9227に基づく中性塩水噴霧試験において、5,000時間を超えても腐食は確認されず、表面は輝きを保持しました。 腐食が問題となる過酷環境でも、長期の表面性能が期待できます。

ISO 9227中性塩水噴霧試験 NSS
5,000h+腐食確認なし
Rp 10腐食保護等級の最高評価

林電化工業で対応できること

STEP 01

情報共有

図面、現品、使用環境を確認します。

STEP 02

条件確認

摩耗、腐食、硬度、膜厚、母材を整理します。

STEP 03

仕様提案

試作やテスト施工を含めて検討します。

STEP 04

施工

Rockit 401によるレーザクラッディングを行います。

STEP 05

仕上げ

旋盤、研磨、バフなどの仕上げ加工に対応します。

よくあるご質問

硬質クロムメッキとは何が違いますか?

Rockit 401によるレーザクラッディングは、母材と皮膜が冶金的に結合し、厚い皮膜を形成しやすい点が特徴です。六価クロムを用いない点も切り替え検討の理由になります。

どのような部品に施工できますか?

油圧シリンダー、ピストンロッド、建設機械・産業機械の摺動部品など、摩耗や腐食が課題となる部品に適しています。

施工後の硬度はどの程度ですか?

代表値として55〜58HRCの表面硬さが得られます。実測値は施工条件や形状により異なる場合があります。

試作やテスト施工は可能ですか?

図面、現品、使用環境、要求硬度、膜厚などを確認したうえで、試作やテスト施工を含めてご相談いただけます。

図面がなくても相談できますか?

現品や使用環境からのご相談も可能です。可能な範囲で寸法、摩耗状態、腐食条件、使用温度などをお知らせください。

Rockit 401によるレーザクラッディング施工のご相談

図面、現品、使用環境をもとに、要求硬度・膜厚・摩耗条件・腐食条件に合わせた仕様をご提案します。 硬質クロムメッキからの切り替えや、試作・テスト施工についてもご相談ください。

086-363-012008:00 – 17:00(土日祝を除く)
FAX 086-363-0121図面の送付にご利用ください
info@hayaden.netメールでのご相談

注記

  • 「Rockit®」はHöganäs ABの登録商標です。本ページはRockit 401粉末を用いた林電化工業のレーザクラッディング施工サービスを紹介するものです。
  • 数値データはメーカー資料に基づく代表値であり、施工条件・形状により実測値は異なる場合があります。
  • 掲載画像はイメージです。公開時は林電化工業による撮影素材への差し替えを推奨します。

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精密機械加工・部品加工・溶接肉盛・耐摩耗技術・HARDOX・STELLITE 等

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